ご案内の通り、千葉県インターンシップマッチングフェアに出展してきました。
出展のきっかけは、千葉県内私立大学の就職指導会からの案内が何度か届いたことから、参加企業が不足しているなら身の丈地域貢献として中小企業診断士のノウハウを提供してみようか、思ったことからでした。そもそも私の学生時代にはインターンシップという言葉自体が一般的ではなく、実際にどのようなことを行われているかは知る由もありません。事務局に問合せたところ、自社の業務を体験させること自体が学生にとって貴重な経験になるとのこと。そこで、当社のような小規模事業者で現場を学ぶのも就職活動前の学生にとって参考になるのではないか、ついでに学生から当社の改善案も出てくるとうれしいな、と軽い気持ちで応募しました。
ところが、インターンシップとは実質的には大学3年生&修士1年生を相手にした本気の採用活動とのこと。そもそも当社に大学新卒が入社することは想定していません。それ以上に、学生としてもこの売り手市場で敢えて当社に入ることは考えていないでしょう。実情を知るにつれ場違い感を覚えつつも、後には引けません。当日配布資料もインターンシップ案内の体裁をとりつつ当社の紹介を加え、アドバイスに従い会社職場の写真を引き伸ばして壁張り用ポスターを作成し、県内大学に勤める社会工学、水球関係など友人知人恩人20人ほどに案内メールを送り、参加者「0」で恥をかきながらブースでお茶を挽く覚悟を決めて、当日担当と幕張メッセに乗り込みました。
当日のセッションは5回実施。開場前のホワイエで学生がひしめき合っています。手短にポスターだけ貼っていざ開始。すると、第1回セッションに1名参加いただきました!
聞くと、中国からの留学生で、実家が防犯カメラ設置業を営んでいるとのこと。経営学部学生でビジネスモデルの話題で盛り上がり、終了となりました。その後も電気工学科の学生や、事前配布パンフレット記載の「小規模事業者のリアルPDCA」に興味を持った学生など、10名弱の参加をいただきました。
せっかくなので他社の様子も見学してきましたが、それぞれの業界用語が飛び交っています。お向かいさんはIT屋のようで、「キッティングをしてもらいます」との声が聞こえてきました。同行した担当者から「キッティングって何ですか?」と聞かれ普段同社で行っている防犯カメラ機材やPCなどのの事前準備と答えると、同じ作業でもかっこよく聞こえると感心していました。また、業界によって学生人気による繁閑の差が表れ、当社のような建設や介護はどうしても人気薄のようでした。一方、わが社の隣は航空関連会社。おそらく一番人気で、常に当社の前まで人がはみ出ています。学生もインターンシップに参加できるか否かの分かれ目と捉えているようで、格段に気合が入っていました。
とはいえ、現状を嘆いていても始まりません。どのように当社を魅力的にしていくか。小規模企業ならではの楽しさを見つけ、自分が楽しめる会社を目指すモチベーションを得て、会社に戻ってきました。
その後、当日ブースに来訪いただいた学生からのインターンシップ申し込みは残念ながらありませんでしたが、事前告知した大学体育学部の教授から教え子に紹介していただき、結果2名の応募がありました。現役学生の目には当社の仕事がどう映るか、当社工事担当者とともに今から楽しみにしています。