江戸川区のマンション「アン・ソレイユ」は竣工から3年経ちましたが、オーナーさんとはその後も仲良くさせていただいています。当サイトにも電気工事の施工事例として掲載を許可いただいていますが、昨年は電気自動車充電器の設置を行いました。このように継続してマンションの価値向上を図る姿勢は、元不動産投資ファンドのアセットマネージャーとして忘れていたものを思い出させてもらっています。
さらに、それぞれに対し的確に補助金を活用していることに驚かされます。補助金や助成金は各省庁、自治体から様々な分野で多数公募されていますが、今の私の立場では全てをフォローすることはできません。Jnet21等のポータルサイトや中小企業施策利用ガイドブックもありますが、必然的に自分が関係する分野に目が行きます。私はここしばらく専ら国(労働局)が扱う雇用関係の助成金ばかりですが、オーナーさんは東京都の助成金が得意技。今回はコロナ対策ということで、「中小企業等による感染症対策助成事業」を活用してサーマルカメラをエントランスホールに設置します。
ここまで自分で調べるオーナーさん、当然ながら助成金申請も自分で行いますが、さらに設計、機器選定、資材調達までDo It Yourself! 当社の提案力を使ってほしいと思ったこともありましたが、確かに「何でもお任せ」よりは自分で調べて決めた方が納得度も高く、何より楽しいですね。当社も施工技術力でこれを応援しています。
さて、「アン・ソレイユ」は当社が新築時の配線を含む電気工事一式を行いましたが、担当の吉田さんは只今競輪場新築工事が佳境。オーナーさんの補助金申請の締め切りも迫っており、今回は勤続35年の大ベテラン鵜殿さんが担当。近年は発注者による年齢制限により活躍の場が狭まっていますが、このような時に遊軍として頼りにしています。私の学生アルバイト時代の師匠でもあり、今回は私も配線工事の補助に入ります。30年前の「左利きコンビ」が令和に復活です!
当日、まずは壁裏、天井裏の配線工事。隠ぺい配線は、当社一番の腕の見せ所です。建物の構造、居住機能との兼ね合い、壁の材質、法令上の制限など、様々な要素を考慮して施工方法を検討します。壁式構造の高気密住宅やコンクリート壁等、無理な場合もありますが、当社の腕利き軍団は大抵何とかします。今回は天井のダウンライトを外し、内視鏡手術のようにその穴から電線を通します。
この技術は非常にご評価をいただいており、転職者の中には志望動機として「通線工事にあこがれて」を挙げる方もいるほどです。実際に家電量販店経由でのエアコン用電源工事やケーブルテレビ加入時のテレビ線工事などでは「配線は露出になります」と言われることが多いようで、当社を継いだ時に電気工事について周囲から一番聞かれたのが「自宅のこの場所に電線引ける?」でした。
配線工事が終わったら、サーマルカメラを設置し、情報盤にある既設ルーターを経由して制御用PCとつないで動作確認。
この後、近所にあるご実家で「防犯カメラが壊された」「コンセントが動かない」のトラブル発生ということで確認に行きました。コンセントは劣化が進み内部で発火跡がみられる危険な状態でしたので、即交換。
コンセントも経年劣化が発生します。接触不良部分は熱を持ち、最悪火事に至ることがあるので要注意です。私は幼少時にテレビで見た映画「タワーリングインフェルノ」を見て怖さに泣いていたところ、父から自分が行う電気工事の恐ろしさを聞かされました。
『弟子、立つ!』
話は変わりますが、工事の合間に私宛の来客がありました。中小企業診断士仲間の水野もと子さんです。本業はJAXAにお勤めですが、彼女の診断士資格取得時の診断実務インターンで私がインストラクターを務めたことから、以後勝手に「弟子」と呼んでいます。当時JAXAでは法務課長でしたが、その後の公私にわたるご活躍は、家業を継いだ私には眩しいばかりでした。その水野さんが、今度立憲民主党から東京16区(江戸川区)で総選挙に立候補に向けて区内を行脚しているとのことので、マンションオーナーさんとお引き合わせさせていただきました。水野さんは参議院選挙に続いて2度目の挑戦です。選挙区外からですが、応援させていただきます。