自己紹介を見ての通り、私、結構な数の資格所有者です。「東大を出て医師と弁護士資格を保有!」や「合計300以上の試験に合格!!」など、資格本を著すほどの迫力はありませんが、実務に即して取得しているうちに結構な数と幅になっていました。
 さて、そんな資格も取得すれば「上がり」ではなく、能力維持向上のために様々な更新要件が定められているものがあります。その中で、今回は消防設備士の「義務講習」に行ってきました。

 数ある資格取得者向け講習の中で、自ら「義務」と名乗るものは他に知りません。受講頻度は合格後初回は2年以内、以後5年に1回。所管は危険物取扱者と同じ総務省消防庁ですが、消防設備士には免除規定はありません。違反者に対しては運転免許と同じ減点制度があり、20点減点で免許取消になります。受講義務違反は1年あたり5点減点ですが、過去3年間のみが対象となります。そのため、全く未受講でも「15点減点」状態がキープされるだけで、全く業務に就いていなければ実害はありません。工事が可能な甲種資格は受験自体に制限がありますが、私は卒業学科(社会工学科)で資格を有していたことから、家業(当社)が建設業免許(消防施設工事業)を取得した際に受験、合格しました。その後適宜放置していましたが、家業を承継し本業となる際に改めて更新研修を受講しました。それから5年、今回は期限を守って正しく受講です。

受講履歴は裏面に記入

受講履歴は裏面に記入

 さてこの義務講習、結構「熱い」です。講師は消防OBが務め、主に直前5年の法令、技術仕様などの改正内容が説明されますが、特に午後の技術の講師は冒頭からハイテンション。12時半から4時まで「消防工事あるある」を交えて、最後の効果測定試験に出る(であろう)部分を上手く強調し、みんなを引き込んでいきます。

義務講習の名講義

義務講習の名講義

 ちなみに、中小企業診断士の理論政策更新研修は、受講生にもプロ講師が多いため、彼らを相手にする理論政策更新研修も大変です。そのためか、「遅刻」「早退」「居眠り」「読書」「PC使用」「内職」など、冒頭に様々な禁止事項が発せられます。もっとも、同研修は民間に開放されており、中小企業診断士という限られた市場の中で脱落しないために各社ともしのぎを削っています。最近は「居眠り上等」の受講生は見なくなりました。

 こんな感じで、職人さんも裏で継続的に勉強しています。