昨秋の話ですが、鳥取県境港市の「水木しげるロード」に行ってきました。

 水木しげるロードは「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターなどのストリートファニチャーで有名ですが、2018年7月に全面リニューアルされました。それを手掛けたのが、私が所属する葛城建友会の先輩、ユープラネットの栗原代表です。しかも、私の東工大社会工学科の恩師堀繁先生も関係されていると栗原先輩から伺い、父死去後の喪明けイベントとして、葛城建友会視察会に参加してきました。

葛城建友会の先輩方と

葛城建友会の先輩方と

 私自身、境港は4回目の訪問。最初は高校入学前の初めての一人旅。中学卒業時に同級生と各自一人旅する企画を立てました。私の両親は車で帰省することが多く、父の鹿児島、母の岩手までの経路は何となくわかるので、これに当たらず縁遠かった山陰を選びました。民営化直前の国鉄学割でワイド周遊券を買い、敦賀から小浜線、宮津線(現北近畿タンゴ鉄道)、山陰本線と2週間の予定で日本海側を回りました。しかしながら、途中雨の松江城で風邪を引き、翌々日広島県の叔父宅に立ち寄った時に高熱を出して旅行は中断。後半1週間は寝込んだ後に従弟と遊んで終了となりました。
 以後、2回目は入籍日の夜行でサンライズ出雲に乗って新婚旅行、3回目は私の息子2人が幼稚園の時に鬼太郎博物館に連れて行きました。
 当時から「鬼太郎推し」の境港市でしたが、今まではメインストリートのガードレール上にいる小さい妖怪の印象が残っている程度でした。これが今回のリニューアルでは実物大の鬼太郎やねずみ男が登場し、記念写真スポットになっています。さらに、メインストリートの車路を大幅に制限し、一体化が図られています。まちづくりの教科書的には正しい「にぎわいの作り方」ですが、そこに住む人にとっては利便性を失うことにつながります。実際に行うためには多くの調整が必要だったと思われますが、栗原先輩曰く、境港市長をはじめとする市全体の熱意と協力がありスムーズにできたそうです。

 また、夜には光が踊りだします。音センサーや押しボタンなど様々な制御装置で照明が演出され、妖怪を追う観光客が楽しんでいました。実務を取り仕切った栗原先輩からは、このような照明制御を請け負う電気工事業者は中々見つからず、可能性は大いにあるとアドバイスをいただきました。まちづくりと電気工事の融合に思いを巡らせていた私にとって、大きな刺激をいただきました。

夜の水木しげるロード

夜の水木しげるロード

 翌日は、松江城から出雲大社へ。元鉄道マンとしてのお目当ては旧大社駅。中学卒業時の旅行では汽車で到着しましたが、その3年後に廃線に。しかしながら荘厳な駅舎は国の重要文化財に指定され、観光スポットとして現在も威容を誇っています。券売所の上には廃線当時の運賃表が残されていました。一目的地に対し複数の経由と運賃が掲載されています。例えば東京までは岡山乗換の新幹線がメインながら、直通の寝台特急「出雲」も現役で、目的やスケジュールに合わせて使い分けていたことでしょう。昔はこれを見て旅情を駆り立てられたものですが、現在では見る機会もなくなりました。

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東京都区内まで山陰回り11,120円、伯備回り11,740円


 帰宅後、偶然にも当時記念に買った入場券と復路の一畑電鉄乗車券が実家整理で発見されました。懐かしの昭和硬券切符でした。
東京まで山陰回り11,120円、伯備回り11,740円

国鉄大社駅と一畑電鉄出雲大社前駅


 当時から鉄道のまちづくりに関心があったことを思い出し、さらに現職につなげる可能性も発見できた視察旅行でした。
 もうすぐ長男が当時の私と同じ年になります。私と同様、現時点で家業を承継する気は全くないようですが、選択肢を多様に持つことが人生を豊かにすることは伝えていきたいです。