今年、知人からのカメラ工事の相談が続きました。

①旧知のITコンサルタントが無人店舗を始めるとのことで、監視カメラ設置の相談を受けました。こちらも本業なので、担当者とスケジュール調整を前提に「現調(現地調査)に行って見積するよ」と答えました。2週間後、こちらから電話をしたところ、「ネット通販で安いカメラを買って、ネジで止めてIP(アドレス)設定したら、動いた」とのことで、我々は「出番なし(=失注)」となりました。
②弊社顧問弁護士の先生が新居を構え、防犯カメラ設置の相談を受けました。担当Mが現調に入り伺ったご要望に基づき、家庭用の普及品(アナログ30万画素程度)を提案したところ、スマートホンのドライブレコーダーアプリを比較対象として「スマホを外に置く程度の価格、解像度で提案してほしい」とのお題をいただきました。
③自治会でゴミステーションを対象とする防犯カメラの依頼を受けました。助成金も支給されるそうで、予算も手当てされているとのこと。以前に無線録画式の安価なシステムを導入した実績があり、これに組み込むことになりました。カメラ設置自体は簡易な施工ですが、今回は電源配線工事が新たに必要となりました。

 

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カメラ配線工事

カメラを付ける目的、予算はお客様ごとに様々。最近は家電量販店などでも扱われ、ご自身で簡単に取り付けられるものも多くなりました。
しかしながら、DIYによる「残念な設置事例」を見かけることも、多くなりました。

 ・電源が切れた(ことが傍から見て分かる)カメラ
 ・撮影方向が不適切な方向に向いているカメラ
 ・(おそらく)壊れているカメラ
ネット通販では「壊れてもダミーカメラとして使えます」という逆転の発想を見せる業者さんもいるようですが、さすがに当社でこの技は使えません。
 防犯カメラ設置自体に対する直接的な法規制はありませんが、私有地の撮影はプライバシーの侵害となるため、設置にあたっては防犯設備士等の専門教育を受けた者に確認した方が確実です。また、近くにコンセントがない場合は電気工事が、またネットワークに接続する場合は通信工事が発生し、コンセントやコネクタを設置する場合は国家資格(電気工事士、工事担任者)が必要になります。
さらに、プロとして工事を請け負うにはお客様の要望を正面から受け止め、問題点を指摘しなければなりません。屋外のスマホカメラ利用は防水、電源(充電)、信頼性(故障リスク)等の制約を解決するためには、通常のカメラ設置の方が総合的に望ましい、ということを検証しなければなりません。

こんな話を当社担当者とディスカッションしながら、「当社が提供する付加価値は何だろう」と日々考えさせられています。

という訳で、材料、工具、腕も違うので見栄えも違います(写真参照)。弊社は通常店舗、工場、事務所等で大規模なカメラシステムを設置していますが、このノウハウは、規模が異なるご家庭などでも活用できます。

お気軽にご相談下さい。