当社では、千葉市役所に不法投棄監視カメラを提供していますが、主管の産業廃棄物指導課収集業務課はともに環境局資源循環部の所属。市役所では他にも「駐輪場」「路上街頭」「河川増水」などさまざまな場所で、多くの部局がカメラを扱っています。
そして今回、市民局市民自治推進部地域安全課補助事業として、地元自治会から防犯カメラの依頼が来ました。これまで他市自治会からはしばしば同様の依頼を受けていましたが、今回は地元千葉市、しかも私が住む自治会長から頼まれました。
 現在市販されているカメラは文字通り「ピンキリ」で、お手軽なものはホームセンターやネット通販などから数千円で手に入ります。価格重視で、設置や設定も自分でできるお客様にはこれらを利用したDIYをお勧めすることもあります。一方、今回のように「税金を活用」「公有地のみ撮影」「地元の同意」「捜査機関への協力」といった条件がある場合、やはり当社のようなプロに頼むことになります。
 今回は、①カメラを電柱に設置(共架申請)、②場所は歩道の上(道路占用)、③電源は電柱の電線からカメラに直結(電灯回路契約)。④道路上で工事(道路使用)、などについて公的な手続きも必要で、一部登録業者のみが可能なものも含まれます。また、特にプライバシーに配慮が必要なことから、防犯設備士など専門業者向けの民間資格を求められる場合もあります。

大原自治会長とモニタで確認しながらと画角を調整

自治会長とモニタで画角を確認


 繰り返しになりますが、今回の依頼主は私の地元自治会。市の補助があるとはいえ、元手は自治会費からねん出されます。自治会長から地元在住の本職カメラ屋として頼まれましたが、利益相反など疑問を持たれることは本意ではありません。本件については、受発注とも一切関与せず、一地元民として工事を見学しました。

自治会の役割と今後

 私が当地に居を構えたのは約20年前。家業承継など頭の片隅にもなく、千葉都民として通勤利便性を重視した結果でした。整然と区画された百軒余の戸建て住宅地で、大学の都市計画で学んだヒューマンスケール的にも理想に合致したものでした。埋め立て地ゆえ地盤に不安はありましたが、東日本大震災でも液状化は全く見られず。大正時代には民間飛行場として活用された干潟で実は盤石。という話を地元の長老から聞きました。
 お向かいのお婆さんからは生後間もない次男を我が孫のようにかわいがってもらい、子育て環境的にも恵まれました。このような住環境は地域住民が共同で培ったものであり、私もその一員として維持に責任があります。こうして地域清掃や夜回り、そして持ち回りの自治会役員などは進んで協力するようになりました。
 一方、自治会長は地域連合会など区全体にわたる会合も多く、地元の顔役としての役目も求められます。現任の大原自治会長は定年のタイミングで声を掛けられたそうで、前任会長から直々にスカウトされたとのこと。一般には会長職も持ち回りの自治会が多く、その方が業務負荷も軽減されますが、今回の補助金申請を伴うような自治会活動はやはり難しいようです。
 防犯カメラの1つは、自治会館に設置されました。千葉市では自治会館の建設にも市民局市民自治推進部市民自治推進課から800万円の補助金が支給されます。そして土地は千葉市有地とのことで、オフバランス化された公設施設といえそうです。

自治会館に設置したカメラの画角をタブレット端末で確認

自治会館に設置したカメラの画角をタブレット端末で確認


 現在、私は資産経営推進委員会に参加しています。主管は財政局資産経営部資産経営課。一口に市の保有資産といっても庁舎、学校、公民館などの建物に加え、上下水道、道路などのインフラ設備など用途も多様で所管部署も多岐にわたることから、どうしてもマクロ視点からの総額抑制に目が行きがちです。一方、私は市民委員として、自分の耳目が及ぶ範囲に限られますが、元不動産投資ファンドアセットマネージャーの杵柄を活かし、市井から市役所部局を横断した資産効率の全体最適化が見える立場です。自治会長曰く「自治会館の稼働率が低くてもったいない、公民館こどもルーム(学童保育)など自治会員のためのものは、自治会館を使えばいいのに」とのこと。市としても抜本的な資産圧縮策として類似用途施設の集約化を図っていますが、今回の仕事を通じて「自治会館」という新たなカテゴリのアセットを認知することができました。