あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
(PCを修理に出していたため、ご挨拶が遅れました)

例年年始は工事量も少なく静かに始まりますが、ありがたいことに今年は活況です。
ところが、今年からは喜んでばかりもいられません。

昨年4月から年次有給休暇(年休)の取得義務が課せられていますが、これは個人ではなく会社が「休ませる」義務です。当社就業規則では年休付与日は各人毎に入社6か月後としているため、年休取得管理も複雑になります。労働協約に基づき8月お盆期間に3日間の一斉付与を行いますが、最も足りない担当者には3月までにあと3日休ませる必要があります。2,3月は最繁忙期のため、正月休みを延長してもらう予定でした。

 と言いながら、年始早々から研修を企画してしまいました。
 地元の公的な職業訓練機関であるポリテクセンター千葉(千葉職業能力開発促進センター)は、在職者や求職者向けに様々な職業訓練を行っています。昨年は同所修了生が1名入社しました。また、数年前には防犯工事のお仕事をいただいた「お客様」でもあります。逆に、当社が利用者となるべく在籍者向けの研修については当社業務に合うものを見つけられませんでした。そんな中、求人募集案内と共に送られてきたパンフレットを眺めていたところ、「製造現場におけるLAN活用技術」という講座が目に止まりました。
 ケーブル配線、機器設置などのLAN工事は当社の本業ですが、その中を流れる信号の原理、ルール、設定などは、ユーザーとなる施主様や元請となるメーカーの範疇であり、当社担当者がこれを学ぶ機会はめったにありません。一方、私自身は前職がユーザーでありベンダー(提供者)ですが、担当業務はシステム導入前段階の業務分析であり、ネットワークは「インフラ」と呼ばれる別世界。そのギャップが埋まれば、当社全体の業務範囲が広がります。
 早速ポリテクセンターに電話をかけたところ、当社向けカスタマイズ研修も可能とのこと。とはいうものの、担当講師の先生は通常授業もありスケジュールを調整の結果、新年最初の講座として実施いただくことになりました。
 折角なので、4月新卒入社予定の高校生も誘いまいした。冬休み明けの始業式と重なったそうですが、内定先の行事は部活の公式戦などと同じく公欠扱いになるとのこと。もしかしてLANのような分野は現役高校生の方が詳しいのでは?とも思いましたが、学校授業とは違った切り口で学べたとのことでした。

正面玄関でお出迎え

正面玄関でお出迎え


 当日、入口では当社の名前と講座名が掲げられています。講座のテーマは「ネットワークをとにかく知ろう」。冒頭、講師から「LAN構築だけならプラモデルより簡単、ただし適切に管理しないと収集がつかなくなる」とのお言葉。当社のネットワークは私が管理していますが、当社のユーザーとして各人が思いを巡らせているようでした。
PC2台使いのLAN講習

1人PC2台使いのLAN講習


 講義はOSI参照モデル7階層の概要に触れた後、物理層のうちLANケーブル成端など「本職」部分は割愛してもらい、MACアドレスとスイッチ(データリンク層)、IPアドレス(ネットワーク層)等についての座学、またpingなどの基本的なコマンドラインによる通信確認の実習を行いました。さらに、2日目は無線LANの仕組みと実習として電波強度測定実習を行いましたが、これは「アパートWi-Fi」工事の事前調査そのもの。現在は工事担任者AIDD総合種の有資格者のみが行っているため、他の担当者には未知の世界でした。今回の講習で理論と手順を学んだことで、今後の上位資格取得のための動機付けになることでしょう。

 講習は2日間行いましたが、初日終了後にはポリテクセンター近くの焼き肉屋で新年会を行いました。私が子どもだった昭和の頃は年2回の恒例行事で、家族一緒に参加していました。当時親切にしてくれた「会社のおじさんたち」は、今も在籍しています。そしてこのことが、私の事業承継する大きな決断材料でもありました。その後時代も変わり、平成では開催されなくなりましたが、令和で復活です。とは言え、大昔とは違い車での飲み会参加は犯罪であり厳禁。そのため、今回全員にポリテクセンターまでのおすすめ通学経路と交通費を渡しましたが、結局ほとんどが車通勤。私を含めた一部を除き「ノンアルコール焼肉会」となりました。

令和初の焼肉会

令和初の焼肉会

 なお、毎度ながら研修には補助金を活用しました。今回利用可能な補助金は国(労働局)の2制度に加え、千葉市にもありました。これらを比較検討した結果、いつもの「建設労働者技能実習コース」を利用しようと思い千葉労働局に相談したところ、最初は「製造業向けの研修は建設業補助金の対象外」との事で受理されませんでした。そこでポリテクセンターとの事前打合せ議事録を添付し再度申請したところ、本省(霞が関)判断となり、無事受理されました。私自身の手間暇はかかりますが、仲間のパワーアップを支援してもらえると思うと励みになります。助成金比較